アンカー

なぜ私が保育園の保護者リレーでアンカーを走ったかって?

 

 

愚問である。

 

 

 

 

 

 

男がなぜ仕事を頑張るのか。

 

 

これと同じだ。

 

 

決まっている。

 

 

 

 

 

嫁さんや子供に、

 

 

『お父ちゃんカッコいい』

 (*´▽`人)

 

 

と言ってほしいからだ。

 

 

 

 

 

男とは見栄とプライドでできているのだ。

 

 

なにがカッコイイ男か?

 

 

勝った男ではない。

 

 

闘う男がカッコイイのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そういうわけで、私はアンカーに立候補した。

 

 

 

 

 

数年前に始めて親子リレーを走ったときは、さわやかにクールなお父さんを気取り、ゆっくり走った。

 

 

その後、猛烈に後悔した。

 

 

なぜちゃんと闘わなかったか。

 

 

 

 

 

グラウンドが狭過ぎて、カーブを曲がり切れず、観客席に飛び込むお父さんさんもいた。

ミ(ノ;_ _)ノ =3 

 

 

カッコイイではないか。

 

 

そしてオイシイではないか。

 

 

少なくとも流して走った私よりは。

 

 

私はこのお父さんの背中から、人生の在り方を学んだ。

 

 

 

 

走るときは全力で。

 

 

倒れるときは前のめり。

 

 

 

 

 

その後も親子リレーは走ったが、アンカーではなく責任の少ない中盤だった。

 

 

親子リレーは2年に1回しかない。

 

 

きっと来年は親子綱引きだ。

 

 

じゃあ子供たちの前で走るのはこれが最後。

 

 

これは一発かますしかない。

 

 

 

 

 

 

 

父は子供に、背中で語らねばならぬときがある。

 

 

それが今日だ。

 

 

 

 

 

小学生2年の長女も、小学生枠で保護者リレーに参加した。

 

 

私と同じ赤組となった。

 

 

舞台は整った。

 

 

 

 

 

 

 

親子リレーがスタート。

 

 

赤組は序盤、中盤と緑組に半周差つけられていた。

 

 

だが前を行く人が油断するのか、必ず負けてる側が追いつき、毎年アンカー勝負となる。

 

 

今回もそうだった。

 

 

長女も一生懸命は走って、緑組との差を縮めた。

 

 

 

 

 

緑組のアンカーは保育園の園長先生。

 

 

園長は40代で毎年アンカーだ。

 

 

見た目に反してかなりと早い。

 

 

 

 

私と園長はほぼ同時にバトンを受け取った。

 

 

作戦どおり、バトンを受けてスタートダッシュでインコースを死守した。

 

 

グランドが狭いので、よほど力の差がない限り先行した人を追い抜くのは難しい。

 

 

だが予想以上にグラウンドが狭すぎて加速ではできず、ブレーキしながら走った。

 

 

 

 

 

 

アンカーは2周だ。

 

 

途中のカーブで曲がり切れず、膝をついた。

 

 

観客席からどよめきが聞こえた。

 

 

 

だが私はすぐに態勢立て直した。

 

 

そのまま園長を振り切って両手を挙げてゴール。

\(^o^)/

 

 

 

 

 

みんなが駆け寄ってワーショイワーショイと私を胴上げした・・・

 

 

わけではないが、長女が興奮気味に駆け寄ってきて、

 

 

『凄い!!お父さんが逆転して勝った。』

 (人´∀`*)

 

 

と褒めてくれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

やっぱりアンカーを走って良かった。

 

 

 

 

 

 

 

次の日。

 

 

 

私か、保育園のボーイフレンドのMくんか。

 

 

 

どちらと結婚するか、長らく悩んでいた次女が

 

 

『お父さんと結婚する。』

 

 

と求婚してきた。

 

 

 

運動会をみてキュンときたようだ。

Σ>―(*・д・*)→ キュン

 

 

 

運動会の効果は絶大だった。

 

 

 

めでたし めでたし