長女の運動会 2020

 

今年の運動会は、コロナの影響で2学年ごとに行われた。

 

 

児童はみんなマスクをしていて、走る直前にマスクをとる決まりのようだ。

 

 

 

 

 

まずは小学3年生の100m競走だ。

 

 

 

長女の組がスタートした。

 

 

インコースの取り合いは上手くいかず、長女はカーブでアウトコースを走った。

 

 

最後の直線で挽回したが、トップの子にはわずか及ばず胸の差で2位。

 

 

 

 

長女には運動会前にアドバイスをしていた。

 

 

『もし3番でも4番でも最後の直線で追い抜けるから、最後まで猛ダッシュだよ。』

 

 

『もし1番でもきていても、去年は最後で抜かれたから、最後まで猛ダッシュだよ。』

 

 

いわゆる最後猛ダッシュ作戦である。

 

 

 

 

結果は僅差の2位だったけど、父の教え通り最後の猛ダッシュはかなり効いていた。

 

 

 

 

「たら・れば』の話は言い訳じみて嫌いだけど、あと10m距離が長かったら間違いなく長女が1番だった。

 

 

そもそもインコースのスタートだったら1番だったのに。

 

 

途中で帽子が脱げそうにならなければ、やはり結果は1番だったろう。

 

 

最後の加速力の勝負だったら、文句なしの1番だったはず。

 

 

 

 

まぁ、1番だけが偉いわけじゃない。

 

 

私はNO.1主義でもない。

 

 

 

 

楽しんだ選手権だったら長女が1番だ。

 

 

かけっこが終わったあとニコニコだった。

 

 

仲良しのお友達とニコニコで何枚も写真を撮った。

 

 

長女はとてもピュアなのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

続いてサッカーボールくじ。

 

 

 

ルールはくじを引いて、

 

 

1が出れば直近のコーン、

 

 

2ならもっと向こうにあるコーン、

 

 

3ならかなり遠くのコーンまで回って、

 

 

ペアでボールを蹴りながら、ボールをバトンにして渡すリレーだ。

 

 

 

 

 

レースに勝つなら1が良い。

 

 

だが親として美味しいのは3だ。

 

 

出番が長く、撮れ高があるからだ。

 

 

 

 

 

サッカーリレーが始まると、奇妙な出来事に気がついた。

 

 

ほとんどのペアが、くじで1を引いてるのだ。

 

 

 

 

それもそのはず。

 

 

くじと言っても、缶の中に木の棒を突っ込んで、1とか2と書いてるだけ。

 

 

くじを引く前に木の棒に書かれてある数字が丸見えなのだ。

 

 

しかも、どの数字がでたかは自己申告制。

 

 

ほぼ、すべてのペアは1を引いて、直近のコーンを回ってバトンを繋いだ。

 

 

 

 

 

さて、うちの子の出番。

 

 

レースに勝つなら1

 

 

芸人なら3を引くだろうこの場面。

 

 

長女は見事3を引いて、遠い遠いコーンまでサッカーボールを蹴っていった。

 

 

お約束通り、サッカーボールのパス交換もノロノロ運転。

 

 

 

 

周りからは

 

 

『遅いぞー。』

 

 

『もっと早くー』

 

 

という黄色い声援が飛び交っていた。

 

 

 

 

きっと長女は1を引きたかったんだろうけど、くじの中身を覗き見するような発想がなかったのだ。

 

 

うちの長女はとてもピュアなのである。

 

 

 

 

 

 

遠足も運動会も音楽会も、長女は全力で楽しむ才能がある。