ゲームセンター

 

次女の7歳の誕生日。

 

 

 

父『7歳はどんな子になる?』

 

 

と聞くと

 

 

次女『お手伝いする。』

 

 

とか細い声でつぶやいた。

 

 

 

 

父『ほかには?』

 

 

次女『もう泣かない。』

 

 

と往年のモーニング娘。の唄の決め台詞のような言葉をつぶやいた。

 

 

 

父『よし。約束でっ』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次女のプレゼントのリクエストは

 

 

『玩具のモグラたたき』

 

 

だった。

 

 

 

うーむ。

 

 

モグラ叩きって、ゲーセンであのサイズであの重さのハンマーでやるから面白いんだよなぁ。

 

 

たこ焼き器くらいのサイズでやっても楽しくないんだよなぁ。

 

 

 

 

 

 

私は人生というサヴァイバルを生きてきて、2つ学んだことがある。

 

 

①この手のミニゲームはすぐ飽きる。

 

 

②そして、家で邪魔になる。

 

 

 

 

娘が欲しいと言うものを買ってあげたらいいのだろうが、オチが見えてしまっているので、却下となった。

 

 

どうせなら、長く遊べるものを買ってあげたい。

 

 

 

 

 

 

モグラ叩きはゲームセンターで体験させることにした。

 

 

うちのお子ちゃま達にとって、初めてのゲームセンター。

 

 

 

 

 

私が中学の頃に行ったゲームセンターは、多くの輩(やから)がたむろする場所だった。

 

 

ビーバップハイスクールや、ろくでなしブルースに登場しそうな方々がたくさんいた。

 

 

目をギラつかせて5~6人で群れている金髪軍団とは、目を合わせてはならない。

 

 

盗賊に備えて、千円札は靴下に隠しておかねばならない。

 

 

あの頃はゲーセンは戦場のような場所であった。

 

 

 

 

 

 

あの頃は、まだまだ糖が不足していた時代。

 

 

みんなイライラしていたんだろう。

 

 

 

 

 

 

今は違う。

 

 

ゲーセンも、とっても和やかな空気が流れている。

 

 

 

まず次女に念願のモグラ叩きをやらした。

 

 

18点。

 

 

次は長女。

 

 

23点。

 

 

 

長女に負けてしまったので、次女はヘソを曲げて

 

 

『もうモグラ叩きやらん。٩(๑`н´๑)۶

 

 

と言い出した。

 

 

 

 

 

それぞれ自分にフィットするゲームを探した。

 

 

長女は太鼓の達人にハマった。

 

 

次女がハマったのはマリオカートだ。

 

 

自宅のテレビゲームのマリオカートは難しいようで、いつも曲がりすぎて逆走してしまう。

 

 

 

 

ゲーセンのマリオカートは違う。

 

 

丸いハンドルがあるから、そこそこちゃんとコースを走れる。

 

 

しかも簡単モードでやると、ヘコヘコな運転でも終盤でなぜかトップに立ち、1着でゴールする。

 

 

忖度(そんたく)というやつだ。

 

 

 

 

次女は大喜びだ。

 

 

『お父さん見て見て。1着で~ヽ(*´∇`)ノ

 

 

と嬉しそうだ。

 

 

 

 

忖度万歳。

 

 

忖度ワッシヨイ。

 

 

この日ばかりは次女の機嫌をとってくれたマリオカートに感謝である。

 

 

 

 

 

誕生日は、このゲーセンのマリオカートが欲しいと言いだした。

 

 

きっと天文学的な価格がするだろう。

 

 

スーファミのマリオカートが上達するのを切に願うばかりだ。

 

 

 

 

 

 

 

最後にトイザらスを回って、欲しいものを買ってあげた。

 

 

吟味を重ね熟考した結果、次女が選んだものは、やはりモグラ叩きであった。

 

 

次女は初志貫徹の人であった。

 

 

 

 

約束通り、お手伝いもちゃんとしてくれよなっ。