母の日

母の日には、いつも嫁さんがうちのおかんに花を買ってくれる。

 

 

私には到底できない。

 

 

私がサムライだからだ。

 

 

サムライは花なんか送らない。

 

 

 

 

 

おかんに花を送るだなんて。

 

 

絶望的にハードルが高い。

 

 

おかんに花を送るか、腹切りをするか。

 

 

と問われれば悩む。

 

 

 

 

 

 

嫁さんはうちのおかんの誕生日にも花を買ってくれる。

 

 

私にできないことを、いつも嫁さんがしてくれているのだ。

 

 

 

 

毎日子供たちの宿題を粘り強くみて、

 

 

美味しいご飯をつくり、

 

 

子供たちを叱り、

 

 

お仕事もして、家計を助けてくれている。

 

 

だから、私は嫁さんに頭が上がらない。

 

 

 

 

 

 

 

ある日。

 

 

小学2年の次女が血相を変えて相談してきた。

 

 

『お母さんのプレゼントがなくなったから、いっしょにさがしてっ』

(゚ロ゚; 三 ;゚ロ゚)

 

 

なんでも、お母さんに作ったプレゼントを、見つからないように部屋のどこかに隠したらしい。

 

 

それが、どこなのか分からなくなったのだ。

 

 

 

 

 

リスもどんぐりを隠しておいて、その隠し場所を忘れるらしい。

 

 

リス並みに物を無くすのである。

 

 

毎回探す羽目になるので、隠さないでほしい。

 

 

母の日までには、なんとか見つけることができた。

 

 

 

 

 

 

長女も次女も、手作りで母に感謝の品を作っていた。

 

 

ふたり共スレずに、真っすぐ育ってくれている。

 

 

 

 

 

 

 

 

私はというと。

 

 

嫁さんによく切れる包丁を買っておいた。

 

 

サムライらしいチョイスである。

 

 

 

 

いつも美味しいご飯をありがとうございます。

 

 

また、美味しいご飯をよろしくお願いします。