父子鷹

 

夜中にこっそり、子供のアンパマンの人形を使って、矯正の練習をしている。

 

 

 

 

 

カイロプラクティックの矯正はいろんな方法がある。

 

 

 

例えば頚椎だったら、関節の最大可動域まで絞りを取って

 

『ボキッ』

 

とやる矯正方法。

 

 

これは関節の矯正。

 

 

これはちゃんと練習すれば誰でもできる。(はず)

 

 

 

 

 

 

でも私が目指しているのは椎間板の矯正。

 

 

関節をなるべく遊びのある状態のままで保持して、瞬発力で

 

『ジャン』

 

 

と矯正する。

 

 

これは超高度なテクニックを要する。

 

 

 

 

 

椎間板の矯正は、角度・方向・なによりスピードが必要となる。

 

 

毎月、東京で勉強しているのはこれだ。

 

 

これが上手くできれば深い矯正ができる。

 

 

当然、矯正の効果も段違いに変わる。

 

 

 

 

 

この矯正はスピードを究極まだ高めるため腕力は使わない。

 

 

 

大胸筋の反射(振動)を使う。

 

 

 

 

大胸筋の反射だけで

 

 

『スパンッ』

 

 

と矯正できるのが究極である。

 

 

 

この究極を目指して、夜な夜な練習をしているのである。

 

 

 

 

 

 

ある日の夜、いつものようにアンパマンで練習していたら、4歳の次女が2階から起きてきた。

 

 

次女は私の横に並んで、私の真似を始めたようだ。

 

 

私は次女に気付かず黙々と練習していた。

 

 

 

 

 

その様子を、リビングでカタログを見ていた嫁さんがビデオに撮っていた。

 

 

私がアンパンマンを『シュッ』と矯正すると

 

 

次女もクマのぬいぐるみを『チョコン』と動かす。

 

 

 

 

 

 

ビデオを観ると、見方によっては、まるで星一徹と星飛雄馬が並んで腕立てをしているかのようだ。

 

 

父子鷹というやつだ。

 

 

 

 

 

 

次女に

 

 

『お父さんと一緒にカイロプラチックやるの?』

 

 

と聞いたら

 

 

嬉しそうに

 

 

『うん ヽ(*´∇`)ノ

 

 

と、ニコニコ頷いた。

 

 

 

 

5歳で大胸筋の反射の矯正ができるようになったら。

 

 

きっと成人した頃には、次女が世界一のカイロプラクターになる。

 

 

私の目指すカイロプラクティックを完成してくれるのは、次女かもしれない。

 

 

親子で悲願達成なるか。